忘れっぽい

家から出ると妙に空調消したかな?とか。

トイレの電気消したかな?とか。

鍵しめたかな?とか。

気になるものです。

 

ついこの前もそれがあって、家からもう2、3分歩いてしまったけど気になり始めたら仕方なくて。

歩きながら、けわしい顔をしながら。

悩みました。

 

それで2、3分なんですけどね。

そしてその2、3分歩いて決めました。

やっぱり消しにいこうって。

その時はホットカーペットを切り忘れた気がしたからです。

ホットカーペットはもしかしたら、火事になるかもしれない。

クッションとカーペットの間に熱がこもって発火するくらいの温度になってしまうかもしれない。

と考え始めると2、3分歩いてから踵を返すぐらいなんのリスクでもないと考えたのです。

 

そしてそういうときに限って信号に捕まるものです。

さらに重なるもので、ちょうど信号待ちをしてるパトカーがいるじゃないですか。

普段なら悪い事と分かっていても赤信号で渡って行くところではあるのですが。

流石に法の番人警察がいるのであれば、そんな事はできやしないので待つのです。

 

その間も気になって仕方ない。

カーペットがもし熱暴走して、発火してたらと思うともういても立ってもいられない。

 

やっと信号が変わり、対岸へ渡る。

さすが法の番人警察は親切だ。

左折でも渡らせてくれる。

さっきの感情はこれでチャラにしてくれよう。

 

さぁ、鍵を持ち出し。

鍵がない。

どこへしまっただろうか。

こんな所でロスをしている場合ではない。

あったあった。

普段とは違う所に入れるものではないと自分を戒め、いざ自宅へ。

 

こんなにも長い5分があっただろうかというくらいの旅をした感覚がある。

 

鍵を開け、自室へ。

そう。

もちろん。

その渦中のホットカーペットはもちろん電源は切れていた。

 

安堵感と虚脱感の入り混じったなんとも言えない感情だけが生まれ。

部屋を後にした。